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Magnus Sorensen

繋がりの切断:危険なダイブバディを拒絶すべき理由

ダイビングバディとは、冗長化された生命維持システムである。そのシステムに欠陥があるなら、停止させるしかない。船上で乱闘を起こさずに、相手が足手まといであることを伝える方法を教える。

繋がりの切断:危険なダイブバディを拒絶すべき理由

北海、水深120メートル。私を死から遠ざけているのは、ヘリウムと酸素の混合ガス、そして厳格な規律だけだ。アンビリカル(umbilical)は生命線であり、ヘルメットは私の城だ。手を握ってくれる「バディ」などいない。コントロールルームから私のバイタルを監視するプロのチームがいる。我々が扱うのは、絶対的な確信だ。

レジャーダイビングは違う。それはもっと軟弱で、温かい。そして率直に言えば、より危険だ。

君たちは、ダイブマスターが5分前に決めた見ず知らずの相手と、南国の温い海水へとプラスチックのボートから飛び込む。君はその相手を知らない。マスクに浸水した時に彼らがパニックを起こすかどうかを知らない。残圧計(SPG)をこまめに確認しているのか、それともレギュレーターが渋くなるまで「エア切れ」の合図を待っているだけなのかも知らない。

私の世界では、故障箇所は隔離され、排除される。君たちの世界では、その故障箇所は3フィート隣を泳いでいるのだ。

君にはバディを拒否する権利がある。事実、それは義務だ。無能なパートナーを受け入れるということは、自分を殺すかもしれない不安定要素を受け入れるということだ。私は礼儀などどうでもいい。私が気にするのは物理学と生理学だ。

感情を排除して、この「インスタ・バディ(Insta-Buddy)」問題に対処する方法をここに記す。

Gear Check

負債の評価(The Liability Assessment)

スーツのジッパーを上げる前でも、そのダイバーが問題になるかどうかは判別できる。私は岸壁やデッキでの彼らの動きを観察する。「カウボーイ」や「観光客」特有の兆候を探すのだ。

  1. 機材管理: ホースの取り回しは整っているか? それとも、オクトパス(octopus)をデッキの鉄板の上で引きずり、油や砂を噛ませているか? 重力がある陸上で機材を管理できない人間が、水中という環境で役に立つはずがない。
  2. 焦り: 安全なダイバーは動きが遅い。我々は意図的に、慎重に動く。バルブを確認し、ガスを分析する。危険なダイバーは水に入るのを急いでいる。クリップの操作でもたつき、汗をかいている。
  3. 騒音: 有能さは静寂の中にあり、自信のなさは騒音の中に現れる。去年コズメルでどれだけ深く潜ったか、あるいはどれだけエアを「消費しない」かを自慢し始めたら、そいつは「負債」だと判断せよ。

レギュレーターをタンクに前後逆に取り付けているダイバーを見かけたら、私は彼らとは潜らない。これはエリート主義ではない。リスク管理だ。ファーストステージの向きすら正しく判断できない人間が、水深30メートルでのエア切れ事故にどう対処できるというのか?

潜水前の拒絶(The Pre-Dive Veto)

レジャーダイビングの世界には「いい人」でいなければならないという社会的圧力がある。笑顔で「ああ、もちろん、バディを組もう」と言わなければならないような空気だ。

その本能を殺せ。

相手を評価し、不適格だと判断したなら、潜降(splash)の前にその繋がりを断つ必要がある。社交辞令を重んじる人間にとってこれは気まずいことだが、私は気にしない。とはいえ、休暇中のボートの雰囲気を台無しにしたくないという気持ちも理解できる。

「君は無能だから、命が惜しいので一緒に潜りたくない」と言う必要はない。それでは相手を攻撃的にさせるだけだ。拒絶の理由は、**「互換性」「客観的なミッション・パラメーター」**に集約させるのが賢明だ。

「プロファイルの不一致」戦術

自分を切り離すための最もスマートな方法だ。

  • 「私は非常にゆっくり泳いでマクロ生物の写真を撮るつもりだ。ほとんど動かない。君は距離を稼ぎたいようだから、今回のダイブでは相性が良くなさそうだ」
  • 「今日は減圧の練習のために特定のプロファイルで潜る。停止時間と水深を厳密に守る必要がある。他の人には退屈な内容になるから、ソロで潜るか、ガイドと一緒に行ってくれ」

「装備への集中」戦術

相手がだらしない場合は、自分側の機材の都合にする。

  • 「今日は新しい機材構成をテストしている。自分の装備に100%集中しなければならないので、君の良いバディにはなれそうにない。ダイブマスターと組んでくれ」

断固とした拒絶(The Hard No)

時には、はっきり言うしかないこともある。相手が危険、泥酔、二日酔い、あるいは明らかに攻撃的であるなら、背を向けろ。

  • 「君の状態では不安だ。私は君とは潜らない」

冷徹だが、決定的だ。そしてこれが命を救う。

Diver Silhouette

水中でのレッドフラッグ

無能さが露呈するのが、すでに潜降した後という最悪のケースもある。

ナルヴィク近くのフィヨルドでの仕事を思い出す。飽和潜水(saturation dive)ではなく、ただの送気式(surface-supplied)の検査業務だった。だが非番の日には、ツインセットを担いで沈没船を見に行った。現地のショップは私に「マスター・スクーバ・ダイバー(Master Scuba Diver)」をペアにした。経験を象徴する肩書きだが、スキルが錆びついていれば何の意味もなさない。

彼はピカピカの機材を揃えていた。チタン製のナイフ。新品のダイブコンピュータ。

水深25メートルまで潜降した。透視度は悪く、おそらく3メートル。水温は4度だ。

5分もしないうちに、彼は海底の泥を巻き上げ(silting)始めた。フィンキックは自転車こぎ(bicycle-kick)で、沈没船が茶色の雲の中に消えるまで堆積物をかき回し続けた。彼は水深5メートルの上下を繰り返していた。浮力コントロールなど存在しなかった。

私は彼を観察した。彼は残圧計を確認せず、カニを追いかけていた。

その瞬間、彼はバディではなくなり、環境上の「災害」となった。

もし君がこのような状況に陥ったら:

  1. 距離を置け: 相手に掴ませるな。防御的な姿勢を保て。
  2. 監視せよ: 君は今、「依存者」を抱えたソロダイバーだ。相手の泡と挙動を監視しろ。彼らは自分でそれを行わない。
  3. ダイビングを終了せよ: 相手がリザーブ(予備気圧)に達するまで待つな。明確に親指を立てる「浮上(End Dive)」の合図を送れ。相手が確認したのを見届け、浮上を開始せよ。もし無視されたとしても、君は浮上しなければならない。

その日、ナルヴィクで浮上したとき、彼は有頂天だった。「あのカニを見たか?」

私は彼の残圧計を見た。10バール。パニック浮上まであと2回呼吸する分しか残っていなかった。

私はボートの上で彼に告げた。「残圧が10バールだった。君には浮力コントロールが全くできていない。君は危険な存在だ」

彼は怒り、私をエリート主義者だと呼んだ。私は気にしなかった。コーヒーを飲みながら、灰色の波が船体に打ち付けるのを眺めていた。翌日、私は彼とは潜らなかった。

ソロ・マインドセット(The Solo Mindset)

バディ問題に対する究極の解決策は、バディを必要としないスキルを身につけることだ。

トレーニングもなしに全員が一人で水に入るべきだと言っているのではない。真のソロダイビングには冗長性が必要だ。すべてを2つ持つ必要がある。マスク2つ、コンピュータ2つ、切断工具2つ。そして、ポニーボトル(pony bottle)やアイソレーション・マニホールド(isolation manifold)付きのツインセットのような、完全に独立したガスソースだ。

しかし、パートナーと一緒に潜っている時であっても、君は**「ソロ・マインドセット」**を持たなければならない。

自分のガスに責任を持つのは自分だ。 自分のナビゲーションに責任を持つのは自分だ。 自分の救助に責任を持つのは自分だ。

ボートがどちらにあるかをバディに頼っているなら、君はダイバーではなく「乗客」だ。

特徴依存するダイバー自立したダイバー
ガス確認DMに聞かれるまで待つ頻繁に確認し、正確な圧力を把握している
ナビゲーション前のフィンについていくだけコンパスの針路と地形を把握している
緊急事態パニックを起こし、バディを掴むバックアップを展開し、問題を解決する
装備シングルタンク、予備なし冗長化されたエアソース、予備マスク

対立は安全のために

温かい海でのレジャーダイビングには、ミスを無視する文化がある。ガイドがダイバーを逆さまにしてトリムを直し、ボートの上では誰もその話をしない。そして拍手をして「最高のダイブだったね!」と言う。

これは有害なポジティブ(toxic positivity)だ。

もしバディが安全停止もせずに水面まで急浮上したなら、なぜそれが悪いことなのかを伝えなければならない。彼らがウミガメを追いかけて勝手に離脱したなら、フォーメーションを崩したことを指摘しなければならない。

プロフェッショナルであれ。冷静であれ。だが、沈黙してはならない。

「君は私から離れた。もし私にトラブルが起きていたら、私は死んでいただろう。二度とするな」

もし彼らがその批判に耐えられないなら、水圧のかかる世界にいるべきではない。海は無能な者を容赦なく殺す。我々の技術と手順だけが、水を押し返しているのだ。

Rough Sea

結論

「拒否する権利」は、君が持つ最も重要なカードだ。

社会的な居心地の良さのために安全を犠牲にするな。候補となるバディを見て直感が警報を鳴らしたなら、それに従え。その本能は、数百万年にわたる生存進化の結晶だ。

相手のスキルが信頼できないなら、陸にとどまれ。あるいは新しいバディを探せ。あるいは、一人で潜るためのトレーニングと機材を手に入れろ。

水は重い。それはあらゆる方向から君を圧迫する。そして、ミスが起きるのを待っている。他人のミスによって君の命を奪わせてはならない。

バルブを確認しろ。自分以外、誰も信じるな。